ひまと面目

つぶします

僕の会社のいいところの話

   どうも、文系ライン工です。工作機械の製造ライン担ってます。世間じゃシステムエンジニアIT土方なんていうらしいですが、同じような響きですね。さて、今日はいままで散々ブラック企業と貶してきたにも関わらず、いまさら僕の会社の魅力を4つほど紹介してみようと思います。

   まず1つ目は、「なんか簡単に海外に行けそうな雰囲気がある」です。当社の売上の7割は海外で、アメリカとドイツに海外現地法人を販売拠点として持っています。現在はこの二箇所だけなので、東南アジアや南米などへ飛ばされるリスクがありません。おまけに、現地法人がある都市はどちらも非常に綺麗な街で、日系企業も多数進出しているため、日本人にも暮らしやすい環境が整っているそうです。ですが、地元出身者が多い当社では、あまり希望者がいないため、僕のように海外駐在希望で入ってくる新卒社員は珍しいように聞いています。これは僕にもチャンスありですね。

   2つ目は、「なんかわからんけど最先端技術支えてるっぽい」です製造現場にいたら、思った以上にアナログで、何十キロの部品を素手で取り付けたりしてたりするんで、あまり実感はないですが。例えば、昔ですけど取引先のNASAがロボットアーム作るのにも使ってたし、今でもボーイングとかみたいな航空産業、カテーテルなどの医療分野で、当社の製品が活躍してます。ついでに言うと、iPhoneの後ろのリンゴのマークあるじゃないですか。触ったらちょっと凹凸あるなーって感じの。あれは当社の製品使って作ってます。まあ、どうでもいいんですけどね。
   3つ目は、「社長がめっちゃ立派」です。同族企業にも関わらず、社長が優秀なんです。なんとアメリカの大学で工学博士号を取得した超インテリです。一説では、今話題になっているドイツ主導のIndustry 4.0(第4次産業革命)は当社の社長が最初に言いだしたとかなんとか。東大だか東工大でも特別講師として講義をすることもあるそうです。そんな立派な社長なのに、なんでそんなブラックなのかって?それは90近くなっても、未だ現役で総務に君臨する会長と、製造部のトップのうんちくおじさんの存在でお察しですね…。これでも、現社長の代になってから、労働環境はだいぶマシになったそうです。でも、社長は世界中飛び回ったり、新製品の開発で忙しいので…。ちなみに社長のお嬢さんは東大生だそうです。すごいですね。
   
   4つ目は、「月に一回、自販機が飲み放題になる」です。会社の創設記念日だかなんだかの日に自販機がタダになるんです。これ地味にうれしくないですか?僕なんかはしゃいでしまって昼休みに三杯も飲んで、お腹壊しました。ブラック企業にいると、なんでもないようなことが幸せに感じれるのでよいですね。

   いかがでしたでしょうか?当社はただのブラック企業じゃ無くて、夢とロマンの詰まったブラック企業なんです。例えるなら、ものすごくいい匂いするゴキブリホイホイみたいな。まあ結局死ぬんですけど。